「今日も誰かが、走ってる」.05
1月2日~3日、お正月の風物詩ともいえる、箱根駅伝が開催されました。
しかし今年は例年とはまったく違う景色のなかを、選手たちは走っていました。
主催者からの観戦自粛の要請によって、沿道には声援も、見慣れた赤い手旗も、各大学の大きな幟もなく、静かな景色を選手たちは駆け抜けたのです。
応援に行けない悲しさ、もどかしさなどインターネット等では様々な声が見受けられた一方で、選手たちがただひたすらに駆け抜けたのが今年の箱根駅伝でした。 きっと選手にとっても、とてもとてもつらい一年であったと想像されます。昨年春先には緊急事態宣言が発令され、突然仲間とともに練習することすらできなくなり、目標にしていた大会や記録会が次々に中止になり、自分たちの走る場が奪われてしまった一年。
そんな未曾有の苦境を乗り越え続け、ようやく迎えることができた晴れの舞台が、あの箱根駅伝だったはず。
選手の中には、箱根駅伝を最後に競技を引退する人、箱根路を走ることが叶わず仲間のサポートにまわった人、沿道での走路員を務めた人など、あの輝かしい晴れ舞台のなかには様々な想いが交錯しています。
その景色を私たちは画面を通じて見守らせてもらいました。 2021年は、直接応援の声をかけることは叶わなかったけれど、箱根路をそれぞれの形で駆け抜けたすべての方々に、心の中で心いっぱいの拍手を送ります。