目指せ箱根!明治学院大学の「感謝と貢献」

第1回「新チームスタート!第100回箱根駅伝予選会に向けて」

毎年1月2日、3日はお正月の風物詩、箱根駅伝が開催されます。

今度の箱根で99回という歴史と伝統。

来年度は100回大会というメモリアルイヤーになります。

箱根駅伝に出場するためには熾烈な予選会を通過しなければなりません。シード権を獲得している10校に加えて、

例年は10校が本戦である箱根駅伝に出場することができます。

箱根駅伝出場を目指す大学が増え、年々出場権獲得も熾烈を極めています。

激戦となった今年の箱根予選会で22位に入ったのが明治学院大学。前年の30位から大きく順位を上げてきました。

(第99回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会)

私、M高史ですが、おかげさまで高校、大学を含めて過去にたくさんの学校に伺っている中で「何か面白い個性的なチームだな」と感じていました。

実は明治学院大学は箱根出場を目指す大学の中では珍しく寮がありません。選手の皆さんは一人暮らしをするか、または実家から通っている選手も。

さらにスポーツ推薦制度ができたのも2年前から。それまでは一般入試(一般推薦、一般入試、AO入試など)で入ってきた選手のみでした。そんな中でも予選会の過去最高順位は20位。OBの鈴木陸さんは関東学生連合チームで箱根駅伝にも出場したこともあります。

今年も2年生の榎本晃大(こうた)選手が関東学生連合チームに選ばれました。箱根を目指すのに決して恵まれた環境とはいえないながらも着実に力を伸ばしてきました明治学院大学の挑戦をじっくりと見届けたいと思い、次の箱根予選会まで1年かけて密着させていただくことになりました。

(「感謝と貢献」を掲げて箱根駅伝出場を目指す明治学院大学陸上競技部の皆さん)

棚瀬ヘッドコーチとの出会い

箱根駅伝の2区、9区でもおなじみ戸塚。戸塚駅から約2.5kmの距離に明治学院大学の横浜キャンパスがあります。

今から約10年前、現在はヘッドコーチを務めている棚瀬亮治さんと明治学院大学の出会いで箱根出場に向けた挑戦が始まりました。

棚瀬亮治さんは中学で陸上を始め、國學院久我山高校では全国高校駅伝やインターハイに出場。東京農業大学では箱根駅伝にも3度出場。実業団でも競技を続け、コーチも経験されるなど、選手としても指導者としても陸上に長年携わってきました。

自宅と明治学院大学の横浜キャンパスが近かったこともあって「近所を走っていたところ、通りがかりのおじさん的に学生に声をかけて親しくなりました(笑)。飲み物を差し入れしているうちに、練習を見させてもらうようになりました。だんだんこちらを向いて受け入れてくれて、アドバイスを始めたのがきっかけですね。『練習どうすればいいですか?』と求められるようになってきました」と棚瀬ヘッドコーチは当時をふりかえります。

当時の学生さんたちから「棚瀬さんをコーチにしてくれませんか?」と大学側にお願いもあって、そこから正式に大学のコーチとして指導に携わることに。

ただ、あくまでも棚瀬さんは本業のお仕事がある中で、朝や週末などを中心に限られた時間で指導をすることに。「朝グラウンドに出たら、全員に声をかける、全員と話すところから始まりました。技術ももちろん大事だけど、心の部分、競技に対する姿勢の部分を大事にしています。社会に出てからも活躍できるようにと思って指導しています」と棚瀬ヘッドコーチ。

社会人になってからも輝けるようにということで学生の皆さんの自主性を大切にしています。

(社会人になっても活躍できるようにと自主性を大切に指導されている棚瀬ヘッドコーチ)

その後、門間滋コーチ、久保健二コーチ、サイラス・ジュイコーチも就任し、競技経験も社会人経験も豊富で個性的な経歴の指導陣も加わり、「箱根駅伝出場」を掲げて取り組んできました。

2019年(第95回大会)には当時4年生だった鈴木陸さんが明治学院大学2人目の関東学生連合チームに選ばれて、大学初の箱根駅伝9区出走を果たしました。戸塚にキャンパスがある明治学院大学にとって、すぐそばを通る9区を明治学院大学の選手のユニフォームが駆け抜けるということで二重の盛り上がりとなりました。

そして、冒頭でもご紹介しましたが榎本晃大選手が関東学生連合チームに選出され、16人のエントリーメンバーに入っています。箱根本戦を走るのは10人ということで本番を走れるかどうか決まるのはこれからですが、楽しみですね!

感謝と貢献

明治学院大学陸上競技部が掲げるチームのスローガンが「感謝と貢献」です。とてもいい言葉だなと感じました。

学生スポーツの魅力、意義が詰まっている言葉だと思います。大げさではなく人生そのものが「感謝と貢献」であると思います。

この「感謝と貢献」というスローガンを1年かけて積み重ねていったとき、きっとチームは大きな成長を遂げるのではないか。そんなワクワクと期待が感じられる伸びしろのあるチームだと感じました。

そして、僕が唱えてさせていただいている川内優輝選手の座右の銘「現状打破」。挨拶でも写真を撮る時でも毎回、声に出させていただいてます(笑)。皆さんに今の現状を打破して、1日1日を大切に「昨日までの自分を1歩でも1ミリでも超えていけるように」そんな気持ちを込めて、全力で応援させていただきます。

(マネージャーさんも現状打破!写真左が亀江楓実さん。右が小川桃香さん)

練習にも参加させていただきました!

1年間追いかけさせていただくからには自分も現状打破しなければ!と練習にも参加させていただきます。

この日は20000mのペース走。400mトラックを50周です!メンタルも鍛えられそうですね!

A、B、Cの3チームに分かれての練習。M高史はCチームで半分の10000mまでご一緒させていただきました。箱根出場を目指す選手の皆さんとの走力差がありますが、僕なりに最大限にベストを尽くして現状打破したいです。そして、おこがましいですが、それがほんの少しでも選手の皆さんの刺激になっていただけたら嬉しいなという気持ちもあります。

(この日はCチームで練習に参加させていただきました!)

翌日にもポイント練習を控えているということで「あえて重い状態を作って、翌日のインターバル練習に臨む」という意図の説明が門間コーチからありました。

練習後にはミーティングにも参加させていただき、皆さんの目標や考えていることを一緒に聞きました。このミーティングは学生のみで行われたのですが、指導者から言われて動くのではなく、学生主体となってチームを運営していく明治学院大学らしさが表れていました。自主性が求められ、いい意味でまだ荒削りというかダイヤモンドの原石のようなチーム。ここから磨いて洗練されていったとき、どのような輝きを魅せるのかが楽しみです!

(練習後、ミーティングにも参加させていただきました)

「感謝と貢献」を掲げ、第100回箱根駅伝予選会に向けて現状打破を続ける「メイガクの挑戦」に注目です!

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